屋根工事コラム

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解説!アスベストを含む工場・倉庫屋根の修繕方法

屋根の工事は大きく分けて3つの工法があります。

塗装、カバー工法(重ね葺き)、葺き替え工事です。屋根の修理が必要だと感じても、どの修理をすればいいか分からないという方が多いと思います。

本コラムでは住宅や工場・倉庫屋根で多く用いられる修繕方法(カバー工法)の特徴について解説していきます。

今後梅雨や台風、短時間集中豪雨が多くなるシーズンに向けて、工場屋根などのリフォームを検討していく基礎知識として、ぜひ参考にしてください。

波型スレート屋根

一般住宅ではほとんど使用されていませんが、波型スレートとは主に工場や倉庫などに使われ、セメントを主原料とした屋根材です。

アスベスト=波型スレートといったイメージが一般的に定着されているため、連想される方も多いのではないでしょうか。

この波型スレート屋根のリフォーム方法は主に3通りあります。
「再塗装」と「カバー工法」、「葺き替え」です。

定期的に点検、メンテナンスされている場合、塗装によるメンテナンスを行うことがありますが、劣化や錆びの進行、漏水が生じている屋根は、カバー工法によるリフォームを行います。

現在、葺き替えの場合ですと、波型スレートの代わりに金属で成形された折半屋根が大型建築物では主流になっています。

もちろんアスベストを使用していない波型スレートも販売されていますので、完全に廃れてしまったわけではありません。

今、メンテナンスが必要な波型スレート屋根は、アスベストが含まれている可能性が高いです。

この場合のメンテナンス方法は、費用や工期を考慮すると、カバー工法によるメンテナンスを考える方も多いです。

カバー工法の特徴

現在、屋根のリフォームで一番多い修繕方法となっています。

カバー工法とは既存のスレート瓦(コロニアル・カラーベスト)の上に、金属屋根を重ね張りする屋根のリフォームです。

スレート瓦(コロニアル・カラーベスト)は新築の住宅で最も使用されており、軽量で初期費用(イニシャルコスト)が安いため、高度成長期の日本で急速に普及しました。

このカバー工法は波型スレート屋根でも対応できます。

現在では、改修工事における最もスタンダードなリフォーム方法となっています。

倉庫・工場屋根のリフォームは住宅と異なり大掛かりになるケースが多く、金額も大きくなります。

さらに現場調査においても確認すべき事項が多くあります。

・明り採りを塞ぐことが可能か

・耐火30規定の屋根工法、防火地域内の建物など

・搬入や搬出作業、資材置き場のスペースが確保できるか

・既存屋根の材質、厚さ、突起物、劣化状況など

上記を確認した上でカバー工法の可否を判断されることとなり、いずれも専門的な知識が必要な内容となります。

◇メリット
 ①.工事について掛かる費用が抑えられる
 ②.工事期間が短くなる
 ③.屋根の耐久性が向上する
 ④.アスベスト含有屋根材の撤去費用等は高額、その費用を浮かせることができる

◇注意点  ①.屋根の劣化状況によってはできない事がある
②.今後の修理、メンテナンス、産廃処分費用が高くなる
③.カバー工法を既にしている場合はできない
 ④.耐震性が下がる

アスベスト含有屋根の撤去費用が高い理由

アスベスト

アスベストは天然に存在している唯一の繊維状鉱物で、綿のような外観から日本語では石綿(いしわた、せきめん)と呼ばれています。

綿状ながら「鉱物」であり、その細さは、アスベスト1本の直径0.01ミクロン~1ミクロン程度(ミクロン:1/1000mm)です。

さらに1本1本がパイプ状の構造をしていて、中は空洞になっています。

そのため、すごく軽量で、無風の環境でも数メートルの高さから落とすと、地面に落ちるまで10時間以上は掛かると言われています。

つまり、屋根ほどの高さから飛散してしまうと長時間空気中を漂い、衣服などに付着し、人の口や鼻から吸い込まれて体内に侵入する恐れがあります。

アスベストが及ぼす健康被害

アスベストが身体に吸入されてしまうと、肺の中に長い時間残留し、次のような疾患を起こす原因となる恐れがあります。

・肺がん
・悪性中皮腫
・アスベスト肺 など

共通した特徴は、アスベストを吸い込んでから、数十年の潜伏期(発病するまでの期間)があることです。

これらの病気は症状が進行し、悪化するまで身体の異変に気が付かないことが多いため、問題視されています。

吸入してからの潜伏期間(20年~40年)には自覚症状がほとんどない場合が多いのです。

撤去・処理費用は通常の倍以上になるケースも

先述したように、アスベスト入りの屋根材を撤去する際は危険のないように十分配慮した特殊な形で行うため、処理の費用だけでも割高になってしまいます。

アスベスト入りの屋根材をリフォーム、メンテナンスする際は、周辺の方々などに十分配慮した特殊な施工方法を行う必要があります。

また、誰でもできる施工という訳ではなく、専門の知識やスキル「石綿作業従事者特別教育」の受講と「石綿作業主任者技能講習」を修了していないと作業は行えず、作業自体にもリスクが伴います。

状況にもよりますが、防護衣や防塵マスクを着用し、飛散防止対策を行わなければならないこともあり、費用は割高になってしまいます。

当協会の把握している情報ですと、アスベスト含有屋根材と非含有屋根材では、約2~5倍ほど違います。

非含有材の場合5万円の解体費用も、アスベストを含有しているだけで25万円になることもあるのです。

この費用の差は梱包を二重、三重にしなくてはいけない点、さらに埋め立てする方法しかなく処分費が掛かったりするためです。

すなわち、処分業者からしてもアスベスト含有屋根材はやっかいな物なのです。

以前にある倉庫の見積もりを依頼した際に、600㎡の屋根のアスベスト処理に200万前後の費用が掛かりました。

施工会社について

多くの方が施工会社を選定する場合、近隣の施工会社を選ばれることが最も価格を抑えられると考えられています。しかし、実際は必ずしも近隣の施工会社が一番安くなるとは限らないことがあります。

以前、当協会で起こった例をご紹介します。

関東地域のあるお客様から屋根の葺き替え工事を検討しているため、どこかいい施工会社を紹介していただけませんか?と相談を受けました。

お話しを聞くと、複数の会社から見積もりを取っているけど、金額が高くて他に安いところはないかと探しているとのことでした。

当協会の見積もりはある程度の費用を教えていただければそれ以下で工事ができる施工会社をご紹介させていただきますので、現在提示されている見積もりの金額と希望の金額をお伺いし、協力会社に向けて連絡を取りました。

当初はお客様のご自宅がある関東地域の協力会社に連絡しましたが、希望の金額に合わず難航していたので、一度関西地域の協力会社に相談してみました。その協力会社は宿泊費を入れてもお客様が希望する金額でできますので、お任せくださいと回答を頂きました。

お客様に関西の協力会社ですが希望の金額でしっかりとした工事することができますとお伝えし、現場調査を行い最終見積もりの作成した結果、お客様が希望していた金額よりも安い金額で同じ工事を行うことができました。(当協会の協力会社ですので工事をしっかり行ってくれることが大前提です)

工場や倉庫屋根の場合、工事費用が数百万円から数千万前後になることは良くあります。
工事方法によって費用が変わるのは皆様がイメージしやすいところですが、施工会社の方が費用の差は大きかったりもします。

これからの季節に向けて

これから梅雨、台風、短時間集中豪雨の影響で雨が多くなる季節になります。
当協会でも、その影響で雨漏りが発生したというご相談が多い時期です。
屋根は決して目立つ存在ではありませんが、雨・風・日光から建物を守る大切な役割を担っています。
まずは定期的に屋根を見る習慣をつけてください。

費用が抑えられる一番のポイントは、早期の点検、修繕と定期的なメンテナンスです。

住宅の屋根と違い施設の屋根は何かしらのトラブルが発生するまで放置される傾向が多く、現場調査に入ると既に著しく劣化しているため、費用が膨らんでしまいます。

現状、不具合が出ていないから大丈夫というわけでなく、不具合が発生する前にリフォーム、メンテナンスされることが長い期間で見ると費用を抑える事に繋がります。

築20年以上の倉庫や工場などの場合、一度メンテナンスのために点検されることをお勧めします。

日本住宅工事管理協会は、皆様のお悩みを伺い、希望される場合のみ当協会の会員業者様をご紹介しております。

屋根の工事で疑問や不安をお持ちの方は、お気軽にお問合せください。

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