屋根の葺き替え工事とは?費用やタイミング、むいている屋根は?

2018.12.26

屋根の葺き替え工事ってどんな工事?カバー工法とどう違う?どんな家に向いているの?

屋根の「葺き替え工事」とはどんな工事の事でしょうか。
カバー工法や塗装工事とは何がちがうのでしょうか?
ここでは、「葺き替え工事の手順」「屋根の構造」「葺き替え工事のメリットやデメリット」などをご紹介しながら、「自分の家に最適な施工方法かどうか」を見極める基準などもご紹介しています。


屋根の「葺き替え工事」とは

屋根葺き替え工事

屋根の「葺き替え」とは、今の屋根を全てはがし、全く新しい屋根材を載せる工事のことを言います。
屋根材だけではなくその下地にあるルーフィング(防水シート)や野地板なども同時にメンテナンスや交換をすることが可能です。
瓦・スレート・ガルバリウム・トタンなど、さまざまな屋根材の補修・メンテナンス方法として広く行われている施工方法です。


葺き替え工事の手順

葺き替え工事は
既存の屋根材の撤去→野地板やルーフィングのメンテナンス→新しい屋根材の設置→廃材の処理
という流れで行われるのが基本です。


工事工程

屋根の構造と葺き替え工事の関係

屋根は、一般的に次のような構造になっています。


屋根雨漏り

葺き替え工事では、一番上の屋根材を全て撤去しますので、野地板の修繕やルーフィングの張り替えを行うことができます。


【メリット】葺き替え工事が優れているところは大きく2つ!

葺き替え工事には大きく分けて2つのメリットがあります。
ひとつは「耐震性が向上する」という点、
もうひとつは「屋根全体が新しくなる」という点です。


【耐震性向上】
□既存の屋根をはがしてから新たに取り付けるため、重量の心配がない
□屋根材の軽量化が進んでいるため、耐震性が向上する可能性もある


【屋根全体が新しくなる】
□屋根材をはがすため、屋根裏部分等の補修も同時に行うことができる
□下地・屋根材など全てが新しく入れ替わるため、寿命が延びる


【デメリット】葺き替え工事はコストがかかる!?

葺き替え工事のデメリットとして挙げられるのは、施工費が他の方法に比べて高いという点です。
塗装工事やカバー工法などと比べると、既存屋根の撤去費用、人件費、材料費などが多くかかります。
また2004年以前のスレート屋根の場合、アスベストが使用されている可能性があります。葺き替えのための撤去作業によってこのアスベストが大量に飛散してしまう可能性があり、特別な処理や処分が必要となりますので、その分のコストもかかってしまいます。


コストは気になりますが、長い目で見るようにしましょう

しかし、コスト面ばかりを重視してカバー工法などを選択するのは危険です。
雨漏りなどの根本原因を修繕しないまま新しい屋根材をかぶせてしまうと、内部ではさらに劣化が進み、躯体にまで腐食が広がってしまう可能性もあります。
そうなってしまうと、次回の工事はかなり大がかりなものになってしまいます。
結果的に「長い目で見た場合、葺き替え工事を選択しておいた方が安くついた!」というケースも珍しくはありません。
どのメンテナンス方法を選ぶべきか、しっかりと施工会社と相談をして決める必要があります。


葺き替え工事の他にも検討すべき工事方法

葺き替え工事の他には、塗装工事(塗り替え工事)やカバー工法(重ね葺き)が有名です。
塗装もカバー工法も、既存の屋根材は剥がさないで行う施工方法です。
他にも、瓦屋根の場合「葺き直し」という手法もあります。

塗装工事(塗り替え工事)

既存の屋根材に、新しい塗料を塗り直す工事です。
スレート屋根やガルバリウム、トタン屋根の他、セメント瓦と呼ばれる瓦材でも行われるメンテナンス方法です。
雨漏りなどの根本修理には向いておらず、あくまでも定期メンテナンスの手法の一つと考えた方が良いでしょう。


カバー工法(重ね葺き)


今ある屋根はそのまま残します。
既存屋根材の上に、ルーフィング(防水シート)を貼り、その上から新しい屋根材を設置します。
スレート屋根やガルバリウム、トタン屋根などで行われる方法です。


葺き直し


100年近く持つこともあるといわれる粘土瓦(日本瓦・洋瓦)の場合、瓦よりも先に下地材が劣化してしまいます。劣化した下地のメンテナンスのため、一度瓦をはがし、下地の補修やメンテナンスを行い、もとの瓦を戻します。耐久性の高い粘土瓦ならではの施工方法です。


葺き替え工事が推奨される家の状態とは?

以上の事から、葺き替え工事が推奨されるのは次のようなパターンの方と言われています。


1、雨漏りが酷く、下地にも激しい劣化が起こっている可能性がある
2、耐震性に不安がある(古い住宅など)
3、瓦屋根から他の屋根材にチェンジする
4、すでに一度カバー工法を行っている


1、雨漏りが酷く、下地にも激しい劣化が起こっている可能性がある


雨漏りが酷い場合は、下地材だけではなく最悪の場合躯体が腐ってしまっているようなケースもあります。
葺き替え工事では今ある屋根を全てはがしますので、屋根裏部分の状態を確認し、必要に応じた修繕も行うことができます。
雨漏りが酷い家庭の場合、根本原因を突き止めるためにも、カバー工法よりも葺き替え工事をすることを勧められることが多いでしょう。


2、耐震性に不安がある(古い住宅など)


耐震性に不安がある場合、葺き替え工事を行います。
カバー工法(既存屋根の上に新しい屋根材をかぶせる方法)の場合、屋根が二重になってしまうため耐震性が下がってしまいます。
対して葺き替え工事の場合は屋根を全てはがすため、重量に関する不安もなく、更に元の屋根材よりも軽量屋根材などを選ぶこともできます。


3、瓦屋根から他の屋根材にチェンジする


瓦屋根はカバー工法が利用できません。したがって、新しい屋根材にしようと思えば葺き替えを選ぶことになります。
もちろん、瓦屋根から別の瓦へのチェンジに関しても、葺き替えになります。


4、すでに一度カバー工法を行っている


既にカバー工法による施工を行っている屋根に、更にカバー工法を行うことは出来ません。
そのため、このケースでは葺き替えを行うことになります。


【屋根材別】葺き替えなどのメンテナンス時期の目安は?

葺き替え時期のベストなタイミングはいつででしょうか。
代表的な屋根材である「瓦」「化粧スレート」「ガルバリウム鋼板」についてご紹介します。
※葺き替え工事以外の施工方法についても併せてご紹介しておきます。


【瓦屋根】のメンテナンス時期の目安

耐久性が高いため、瓦自体は100年以上も持つこともあります。
しかし、瓦の下に敷かれている防水層などは経年と共に傷んできますので、定期的に状態を確認する必要があります。


●メンテナンス時期:約25年~30年
●施工方法:葺き替え、葺き直し


【化粧スレート屋根】のメンテナンス時期の目安・方法は?

化粧スレートは、セメントに繊維材を混ぜて人工的に作った屋根材です。
下地が劣化してくるのと同じタイミングでスレートも劣化してきますので、同時に工事をするケースがほとんどです。


●メンテナンス時期:塗装の場合約10年、葺き替え・カバー工法の場合約20~25年
※7年~10年単位で塗装を行うと若干寿命を伸ばせることがありますが、将来的には葺き替えかカバー工法が必要です。
●工法:塗装、葺き替え、カバー工法


【ガルバリウム屋根】のメンテナンス時期の目安・方法は?

スレート材にかわって人気が出ているのが非常に軽く、低価格なガルバリウム鋼板ですが、金属屋根ですので、定期的な塗装工事などメンテナンスが必要です。


●メンテナンス時期:塗装工事の場合約10年、葺き替え・カバー工法の場合約15~20年
●工法:塗装、葺き替え、カバー工法


葺き替え工事の工事費用

お伝えしてきたように他の工事方法に比べるとコストがかかる工事方法となります。
ただし、費用だけではなく現在の屋根の状況、築年数などを加味して最適な工事方法を選ぶことが将来的なトータルコストの面でも、住宅そのものの寿命を考えた場合にも重要です。
尚、具体的な施工費用に関しては現在の屋根材、新しい屋根材などによって大きく変わってきます。
以下のページに参考価格の一覧を掲載していますのでご参考ください。
→ 施工費の参考価格はこちら


我が家の最適な屋根工事は、「葺き替え工事」?不安な方は当協会までご相談を

葺き替え工事は他の施工方法と比較すると、一時的なコストがかかる工事方法です。
しかし、屋根裏の調査も同時に行うことができ、耐震性に対する不安も減らすことができます。
「長い目で見た時、どの施工方法だと一番コストがかからないのか」という基準で判断したとき、場合によっては葺き替え工事が最も適しているケースもあります。
屋根は大切な家と家族を守ってくれています。
ぜひ、表面コストで安易にジャッジするのではなく、専門家にしっかりと判断してもらうようにしましょう。
ただし、「葺き替え工事は儲かる」という理由で本来必要でない葺き替え工事を勧めてくる悪徳な業者もあります。
いつもお願いしているような信頼できる業者がない場合は、お気軽に当協会までご相談ください。
当協会に登録されている、優良会員業者のご紹介を行います。
※会員業者によって、無料でお宅の現場調査・お見積の作成まで実施させていただきます。
※万が一、ご不安・ご不満がある場合でも、当協会を通して業者に連絡を入れることができますので安心です。


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