防災瓦とは?日本の瓦業界を救った「地震や台風に強く長寿命」の瓦

2016.04.22

防災瓦に注目が集まっています

瓦の街並み

相次ぐ自然災害の影響もあり、
防災瓦(ぼうさいがわら)への注目が集まっています。

ところで、防災瓦とは何でしょうか。

普通の瓦との違いは?
価格はどれくらい?

今回は、みなさんのそんな疑問にお答えしたいと思います。

防災瓦とは?台風や地震に強いって聞いたけどどうして?

まずは防災瓦とは何か、その概要をご紹介したいと思います。


防災瓦とは、台風や地震などに強い瓦の事です。


昔の瓦は土葺きといって、土の上にのせているだけのような構造であったため
強風などの影響で飛んで行ってしまうことがありした。


対して防災瓦は強い揺れによってズレてしまったり
強風によって剥がれてしまわないように
瓦同士が噛み合って、更にクギによって固定されています。

そのため、ズレや強風に強い瓦といわれています。

防災瓦の仕組みと特徴、こうして固定されているから強かった!

もう少し具体的に、防災瓦の仕組みを見ていきましょう。

●瓦同士が噛み合わさる構造である
防災瓦の特徴は、斜め上の瓦と噛み合わさっている構造をしているということです。
瓦同士がしっかりと噛み合わさことで、風によるめくれ上がりやズレを防いでいます。

●桟木に引っ掛けてクギで固定している
さらに、防災瓦には釘を通す穴が開いています。
この穴を通して、しっかりと桟木に固定することができます。

防災瓦の噛み合わせ方には種類があります

防災瓦の噛み合せ方には種類があります。

ロック式の噛み合わせ方
ロック式
(出典:新東株式会社)

瓦にツメ(フック)がついているタイプです。
このツメが斜め上の瓦に引っかかるような構造になっています。

F型「F型」と呼ばれる、平らな形状の瓦によく見られる構造です。
(出典:http://kawaradendoushi.hatenablog.jp/entry/2014/04/21/193907)

ジョイント式の噛み合わせ方
ジョイント式
(出典:株式会社鶴弥)

瓦には左上と右下にジョイント部分がありますが、
この部分に突起をつけることで、斜め同士の瓦が
スクラムを組むようにして噛み合わさります。

J型「J型」と呼ばれる、日本の伝統的な形状の瓦(カーブを描いた瓦)によく見られる形状です。
(出典:http://kawaradendoushi.hatenablog.jp/entry/2014/04/21/193907)

防災瓦のメリットとデメリットをおさらい

では、防災瓦にすることでどれくらいメリット性が高まるのでしょうか。

また、反対に防災瓦にするとでどんな点が懸念されるでしょか。

防災瓦のメリット

●ズレ・飛散を防止してくれる(災害時でも飛散しにくいので安心)

●固定に釘を使う(土を使わない)ので軽量

●普通の瓦のメリットも併せ持つ(サビや色落ちがない)


やはり防災瓦のメリットは、なんといっても読んで字のごとく防災性です。

阪神・淡路大震災以降、瓦屋根を懸念される傾向が出ていましたが
防災瓦の登場と認知度の広がりより、最近では瓦屋根が再び見直されています。

防災瓦のデメリット

●コストがかかる

●他の屋根材と比べると重量がある

●衝撃によって割れることがある


これらは防災瓦だからという事ではなく瓦屋根全体にいえる特徴です。

他の屋根材に比べて、瓦屋根は初期コストがかかるといわれています。
ただし、瓦屋根はメンテナンスなどのランニングコストがほとんどかかりません。

さらに衝撃によって割れやすいという点や、スレートやガルバリウム鋼板などの
屋根材と比べると重さがあるという点も挙げられます。

ところで防災瓦は価格が高いって本当?

さて、コストがかかるということですが、実際どれくらいの価格なのでしょうか。

もちろんメーカーや品質などによっても異なりますが、おおよその目安としては
1平方メートルあたり8,000~10,000円の商品が目立ちます。

防災瓦とそうでない瓦との価格差はそこまで大きくないようです。
ただ最近人気のガルバリウム鋼板だと1平方メートルあたり5,000~6,000円くらいですから、
やはり、瓦屋根は高価な屋根材といえるでしょう。

その分重厚感や、デザイン性などに大きな特徴がありますから
高いかどうかの判断は個人の好みによるところが大きいと思われます。

そもそも瓦屋根が地震に弱いというのは誤解

以前もこちらのコラムでお伝えしたように、
瓦=地震に弱いといいわけではありません。

瓦屋根が地震によわいというイメージは、阪神・淡路大震災による影響が大きいようです。

この地震では、倒壊した家屋の映像がテレビに幾度となく映し出されました。

このときの建物の多くが、瓦屋根でした。
この映像の印象が強く「瓦は地震に弱いんだ」s
というイメージにつながっていると考えられています。


ですが、大きな原因は「躯体の耐震強度」にありました

倒壊した家屋の多くが、1981年以前に建てられた住宅です。
この頃は、瓦の屋根の住宅が主流でした。
しかし、1981年といえば、耐震基準が改正された年です。

つまり、現在では次のように考えられています。

「1981年に耐震基準が変わった」
 ↓
「それ以前の建物は瓦屋根が主流」
 ↓
「地震で倒壊するのは古い建物が中心」
 ↓
「瓦屋根が原因と勘違いされてしまった」

耐震実験の様子

●耐震実験の様子 (出典:http://www.try110.com/kawara/anti-disaster.html)
共に1975年に建てられた実物件に防災瓦を使用して比較した耐震実験。
左は耐震補強あり、右は補強なし。
倒壊を左右しているのは耐震性であり屋根材ではない様子が分かる。

瓦屋根を検討中の方にはぜひ導入してほしい屋根材です

こういったイメージから瓦屋根の住宅は減りつつありました。
そこで生まれたのが、防災瓦です。


いまでは防災瓦の認知度も広まり、導入する家庭も増えています。

メーカー側も防災瓦に力を入れています。

日本は災害の多い国といわれています。
今後もし、瓦屋根に葺き替えよう、瓦屋根の住宅を建てよう、とお考えなのであれば
ぜひ一度防災瓦も検討してみてはいかがでしょうか。

※ただし「防災瓦にしたら家の耐震性が上がる」ということではありません。
 あくまでも、瓦そのものの防災性を向上させた製品が防災瓦ですのでご注意ください。

防災瓦の家
防災瓦の家 (出典:株式会社鶴弥)

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