カバー工法を行う人が、押さえておくべきポイント

2015.12.08

カバー工法を選択する人が増えています

近頃の屋根材は非常に軽くなりました。それに伴い、カバー工法を選択する人が増えたようです。

カバー工法とは、重ね葺きともいわれる工法で、既存の屋根をはがさず新たな屋根材を上から重ねる方法です。
「屋根が二倍の重さになる」とも表現されてきたため、耐震性に不安があるからと選択肢から外される方も多かったのですが、最近ではそういった心配が以前より少なくなったためか、施工件数が増えているように感じます。

特に既存の屋根材がスレート屋根の場合、2004年以前の屋根はアスベストを含んでいる可能性もあるため、はがす際にアスベストが飛散してしまうという事もあり、既存の屋根材をはがさないまま施工が出来るカバー工法は人気です。
※屋根材の製品名が分かっている場合には、アスベストを含んでいるかどうかの判断がしやすいのですが、見た目だけでは難しく、多くの場合築年数を基準に判断することが多いようです。

カバー工法の魅力

カバー工法が人気である理由は、主に次の4つです。

1. コストダウンが図れる
2. 断熱性、防音性の向上が期待できる
3. 工事期間が短い
4. アスベスト飛散を抑えられる

既存の屋根の撤去費、アスベストの処理費用がかからないなど、費用面でのメリットを感じている人も多く、更に工期が短いため施工に踏み切りやすいという点も利点のようです。
また、屋根が二重になることから断熱性や防音性にも期待が出来ます。

カバー工法の注意点

反面、注意しておきたい点もあります。
それが、次の3点です。

1.重量が重くなる
2. 屋根裏部分の修繕が行えない
3. 古い屋根材はそのまま

カバー工法は古い屋根を残したまま新しい屋根を被せる工法ですので、古い屋根材の下の状況を調査したり修繕したりすることが出来ません。

また、いくら最近の屋根材が軽くなったとはいえ、屋根が二重になることに変わりはありませんから、重量は施工前よりも重くなります。
躯体の耐震性をしっかりと見極める必要があります。

では、塗装工事の場合は?

ここまでご紹介してきた「カバー工法」「葺き替え」の他にも「塗装(塗り替え)」という施工方法を提案されたという方もいると思います。

塗装は他の2つと比べて費用が安いため、「できるなら塗装だけで終わらしたい」という思いになると思いますが、この施工方法は、他の工法とは性質が異なります。

塗装工事は、基本的には根本的な修繕ではなく、メンテナンスの要素が強いと考えた方がよいとされています。
また、先ほどもお伝えしたアスベストに関しては、施工の際に行う高圧洗浄により周囲に飛散する可能性があります。
そのため、塗装の場合も対策のための費用が加算されることがあります。

スレート屋根のカバー工法。そのポイントは?

複数の業者に見積依頼した場合、業者の考え方よっては最適とされる施工方法が違うこともありますし、見積を依頼した業者が1社の場合であっても何パーンかの施工方法を提案してくれることもあると思います。
すると、見積もりも複数パターンに及び、結局何を基準に決定すればいよいのか分からなくなってしまいます。

実際、当協会にもそういったご相談が寄せられることが少なくはありません。
特にスレート屋根の場合はアスベストの問題があり、アスベストへの考え方も業者によって様々なので、施主様はよけいに迷ってしまうと思います。

最終的に結論を出すのはもちろん施主様ですが、その結論を出すために参考にしておいていただきたいのは次のポイントです。

●アスベストを含んでいるか(2004年より前に建てられたかどうか)
●躯体の耐震構造はどうか(1981年より前に建てられたかどうか)
●雨漏りを起こしていないか

まずは、この3点をしっかりと押さえる必要があります。

アスベストを含んでいるか(2004年より前に建てられたかどうか)

アスベストを含んでいる場合は、カバー工法で飛散を防ぐというのも手段の一つではありますが、当然アスベストを含んだ屋根はそのまま残ります。

人体に害があるとされているものをいつまでも家のてっぺんに残しておくのは嫌だという人は、施工費は上がりますがカバー工法よりも葺き替えの方がおすすめです。

反対に、工事中にアスベストが飛散するのが嫌だという人には、カバー工法をおすすめします。

※いずれにしても、築20~25年を目安にカバー工法なり葺き替え工事なり、なんらかの方法で屋根の修繕を行うことを検討しましょう。アスベストは屋根表面のコーティングなどが劣化すると周囲へと飛散してしまう可能性があるためです。

躯体の耐震構造はどうか(1981年より前に建てられたかどうか)

耐震基準が見直された1981年以前の建物は耐震性が弱い可能性があります。
更にさかのぼると1971年にも耐震基準の改正が行われていますので、これ以前の建物は特に注意が必要です。

雨漏りを起こしていないか

先程も述べたように、カバー工法の場合は屋根裏の状態を調査したり修繕したりすることが出来ません。
雨漏りが起こっている場合、その被害は屋根裏に達していることが多いといわれています。
そのまま修繕をせずに新しい屋根材を載せてしまうと、見えないところで建物の劣化はますます進んで行ってしまいます。

見積を比較したら、カバー工法の方が施工費が割安だったからと安易にカバー工法を選択してしまうと、後々大規模な修繕を余儀なくされてしまう可能性もあります。
雨漏りを起こしている場合は、屋根裏に雨漏りの原因や被害が潜んでいないかを見極めてから判断するようにしましょう。

だからこそ、信頼できる業者を選びたい

さて、とはいえ、自分でどこまで判断が出来るでしょうか。

本来であれば、屋根のプロである業者に相談し、最適な方法を提案してもらうのが一番です。
ですが、残念ながら全てが良心的な業者というわけではありません。

本来ならカバー工法より葺き替えの方が適している場合でも、適当なチェックだけして安いカバー工法をすすめ、契約をせかすというケースもあります。
反対に、カバー工法でも充分対応できるにもかかわらず、葺き替えの提案しかしないという業者もあるようです。

このようなことがないように、業者選びは慎重に行っていただきたいと思います。

日本住宅工事管理協会がお手伝いします

よく「そちらは工事もしてくれるのですか?」と聞かれるのですが、当協会は施工はしておりません。
日本住宅工事管理協会は、第三者機関ですので、相談者様と業者の中立の立場にあります。

ですから、それぞれにとってベストな出会いが出来るようにお手伝いをさせていただくことが出来ます。
例えば、確かな腕はあるにもかかわらず、下請けの下請けといった仕事がメインとなってしまってなかなか直接施主様と契約が出来ないでいる業者と、中間手数料によって高い施工費になってしまっていることに悩む施主様をつなぐ、といったことも行ってきました。

もちろん利害の絡んだ無理なおすすめなどはしておりませんし、「どこに相談したらよい変わらないんです」という方からのご相談だけの受け付けも行っております。
つまり、既に施工に向けて動いている途中だという方、自分で決めた業者での施工が完工したという方からのご相談も大丈夫です。

どうぞ、お気軽にご相談ください。

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