瓦屋根は本当に地震に弱い?

2015.07.28

「瓦屋根は重たいから地震に弱い」と聞いたことがある方もいらっしゃると思います。本当に、そうなのでしょうか。確かに、瓦屋根は重たいです。そして実際、重い屋根材より軽い屋根材の方が耐震強度の側面では有利と考えられます。ですが、実際に地震の際に倒壊した建物を調査していくと、そのほとんどが古い建物だったのです。古い建物ということは、必然的に瓦屋根の住宅の割合も増えますし、耐震性に疑問が残ることは容易に考えられると思います。どうやら、原因は屋根材の重さにだけあるとは考えにくそうです。

倒壊の理由は、屋根の重さ?

さて、倒壊した家は、本当に瓦の重さのせいで倒れたのでしょうか。実は倒壊の主な原因は「屋根の重さではなく、建物そのものにある」ことが分かってきているのです。

冒頭で、古い建物が倒壊したといいましが、具体的には1981年以前を指します。なぜここを境に倒壊のリスクが高まるかというと、この年に耐震基準の大きな改正が行われたためです。

躯体の耐震強度が主な原因と考えられます

1981年に基準改正が行われたと言いましたが、更にその10年前1971年にも基準が改正されています。つまり、古い建物であるほど、耐震性が低いと考えられるのです。住宅の耐震性の鍵を握るのは、その骨組みや構造、つまり躯体の強さです。ですから、耐震性が低いということは、躯体の耐震性が足りないということです。躯体の耐震性が弱ければ、仮に軽い屋根材であっても倒壊の危険性は充分にあり得るのです。

確かに瓦は重たい屋根材です。ですが、その重たい屋根を支えるだけの躯体であれば耐震性は保たれます。大切なのは、屋根の重量と躯体のバランスです。屋根重量に見合った筋交いや柱の量などの設計がなされていれば、地震に対する強さは変わらないと考えられます。

地盤も重要です

もちろん、地盤も大切です。どんなに建物が強く頑丈であったとしても、地盤が軟弱であれば耐震性は劣ります。住宅は強い地盤の上に建てるのが理想ではありますが、日本の住宅事情ではそう言っていられません。ですから、基礎工事の段階でその土地の地盤に適した基礎を作る必要があります。

結論

いかがだったでしょうか。「地震の際に瓦屋根の建物が多数倒壊する」ように見える理由がお分かりいただけましたでしょうか。

「1981年に耐震基準が変わった」→「それ以前の建物は瓦屋根が主流」→「地震で倒壊するのは古い建物が中心」→「瓦屋根が原因と勘違いされてしまう」

というのが、どうやら正解のようです。間違った情報のせいで瓦屋根をあきらめる前に、躯体とその耐震性を確認し「それらに見合う屋根材」を見極めれば瓦屋根が選択肢に入ってくることも充分に考えられます。葺き替え工事をお考えの方も、せっかくの機会ですから躯体について調査されてみるのも良いかもしれません。

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