イチから学ぶラバーロック工法|目的・メリット・デメリットは?

2017.06.26

ラバーロック、安易に決めずにまずは予備知識を

瓦屋根の修理を依頼すると、ラバーロックという工法をすすめられることがあります。
「ラバーロックとは?」と不思議に思いお調べになっている方も多いようで、
当協会にもお問い合わせが入ることがよくあります。

ラバーロックは、主に台風対策・雨漏りとして導入されることが多い工法で、
瓦同士を結合・固定させるものですが、
実はラバーロックはやっても良い場所とやってはいけない場所があります

この記事ではラバーロックに関して詳しく解説していますので、
施工をすすめられている方はこの工法について
予めしっかりと理解しておくことをおすすめします。

ラバーロック工法とは

ラバーロックとは、瓦屋根を接着剤(ラバー)で固定(コーキング)さセル工法の事です。
コーキング材やシーリング材などで瓦と瓦をくっつけて固定させます。

前述のように、接着剤を縫っても良い場所とそうでない場所がありますので
しっかりとした知識のある業者の手で施工すべきです。

ラバーロックの目的

ラバーロックを行う目的は、主に次の2つです。

●瓦の隙間を埋める
●瓦がずれるのを防ぐ

詳しく見ていきましょう。

瓦の隙間を埋める

瓦の寿命が長いことは有名です。
しかし、長いからこそ、太陽の強い光にさらされる時間はとても長くなります。
長寿命・高耐久の瓦であっても、しだいに瓦にゆがみなどが生じることがあります。

すると、瓦同士に隙間が発生してしまい、
そこから多量の雨水が入り込んでしまう可能性があるのですが
それを阻止するためにラバーロックが有効といわれています。

瓦のずれ・めくりあがりを防ぐ

瓦同士を接着・固定させ、地震や台風・突風などが原因で
瓦がずれたりめくれたりしてしまうのを防ぎます。

ただし、シーリングやコーキングを塗って良い場所は限られています。
いくら目的が「隙間を埋めるため」「固定させるため」だといしても、
絶対に瓦全体にシーリング・コーキングを塗ってはいけないのです。

その理由を、次の項目で説明します。

なぜ全体に塗ってはダメ?ラバーロックの施工方法

原則、ラバーロックは瓦の桟山部分の上下の部分にのみ行います。
瓦の山の部分ですね。

つまり、瓦の横や、上下全てに塗ることはしません
「全てくっつけた方が強いのでは?」と思いがちですが、
全部を密着させてしまうと、屋根が本来の役目を果たせなくなってしまいます。

その理由は、主に次の2点です。

●空気・湿気の逃げ場がなくなる→屋根の下地が劣化・腐食する
●雨漏りの原因をつくってしまう


瓦全体を接着して固定してしまうと、空気や湿気が屋根にこもってしまいます。
すると、瓦の下にある防水層(ルーフィング)や野地板などの部材が
湿気によって腐食してしまう可能性があります。

こうなってしまったら、全てくっついてしまっている瓦を全てはがして
下地の修繕から行わなければならなくなります。

なお、もともと屋根は雨を完全に防ぐ役割はありません。
そのため、屋根の隙間から雨水が入るのは当たり前の事なのですが
瓦全体をがっちりコーキングしてしまうと、入った雨水の逃げ道がなくなってしまいます。

そのため、屋根内部にいつまでも雨水が残り、
雨漏りを起こしたり、更なる湿気を呼んでしまうことにもつながるのです。

また、経年と共にコーキング材が劣化してしまった場合、
コーキング材に亀裂などが生じることがあります。
すると、雨水が毛細管現象によって亀裂から屋根の中へ侵入しやすなります。

他にも気をつけたい、ラバーロックによるトラブル

他にも、ラバーロックによる注意点がいくつかあります。

次にあげるトラブルは、
誤った工法(屋根全体にコーキング材を塗ってしまった場合)の一例です。

●劣化したときに屋根全体の見た目が酷くなる
●部分的に修繕することができなくなる(瓦が全て接着されているため)
●瓦を再利用することが出来ない

このように、ラバーロックは誤った施工を行うと
デメリットばかりになってしまう手法なのです。

もちろんラバーロックが必要なケースも!

こんなことばかりを紹介すると、

「ラバーロックってなんだか怖い」
「ラバーロック、辞めた方が良いのでは?」

と悩んでしまうかもしれません。

特に「ラバーロック=悪徳商法」といった記事を
インターネトで見かけることもあると思いますので、
余計に不安になるでしょう。

しかし最近では「そんなことはないです!」と警鐘を鳴らす方も増えています。
ラバーロックが必要な場合もあるのです。

それはどんな場合かというと

地震・強風などの災害が多い地域』である場合です。

先程からお伝えしているように、ラバーロックを行うことで
瓦のずれやめくれを予防することができます。

ですから、正しい知識を持った業者の手によって施工すれば、
ラバーロックは災害の多い地位域にとってはとても有効な手段といえるのです。

また、『建替え間近の、一時しのぎ』として、
ラバーロックを推奨されるケースもあります。
ただし、あくまでも一時しのぎ、応急的であることを忘れてはいけません。

こんな場合ラバーロックは不要。無駄な工事勧誘に要注意

対して、ラバーロックが不要な場合もあります。

●土葺きで、しっかりと土に食い込んで固定されている
●長い間ずれなどが生じることなくきている
●ずれにくい瓦を使っている

もちろん、屋根の状態を見なければ一概に「不要です」とは言えませんが、
上記のような場合はラバーロックは不要であると判断されることが多いはずです。

にも関わらず、施工をすすめてくる業者がいます。
ラバーロックは代替的な修繕工事に比べると手間がかからず、
容易に施工できることから、悪徳業者が目を付けやすいといわれているためです。

ラバーロックが全く必要のないケースでも
「このままでは雨漏りがおこりますよ!安価で簡単な修理で解決できますよ!」
などと言葉巧みにラバーロックをすすめ、
ご紹介したような”やってはいけない施工方法”で工事を行って
結果的に屋根の寿命を短くさせてしまうといった、
本当に見逃すわけにはいかないような事態も起こり得るのです。

ラバーロック、失敗工事の見分け方

もし、悪徳業者や技術のない業者にラバーロックの依頼をしてしまうと
次のようなトラブルが起こる可能性があります。

●雨漏りをひこ起こしてしまった
●屋根が黒ずんで見える
●屋根材の下が腐ってしまった

屋根修理後にこのような事象が発生している方は、
見積書に「ラバーロック一式」といった表記があれば、
誤った施工をされていないか確認した方が良いかもしれません。

もちろん、雨漏りや腐食の原因はラバーロックではなく
他の何かが影響している可能性は充分にありますが、
ひとつの可能性として目安にしておいてください。

まとめ|ラバーロックについて、整理します

ここまででご紹介してきた、
ラバーロックのメリットとデメリットを整理しておきます。

ただしデメリットは「誤った施工を行った場合」に主に引き起こされますので
そちらのケースを列挙したいと思います。

正しい施工によるメリット

●瓦がずれるのを防いでくれる
●瓦がめくれるのを防いでくれる
●防災対策になる
●一時的な処置として有効な場合がある
 (建替え間際で、予算をかけられない場合など)

誤った施工によるデメリット

繰り返しますが、あくまでもこちらは誤った施工を行った場合のデメリットです。

●雨水の逃げ道が無くなって雨漏りがおこる
●空気や湿気の逃げ道が無くなって、内部が劣化・腐食することがある
●接着剤が劣化すると、外観の見栄えが悪くなる
●部分的に修繕することができなくなる(瓦が全て接着されているため)
●瓦を再利用することが出来ない

ラバーロックをすべきかどうか、しっかりと見極めてから契約を!

いかがだったでしょうか。

最後にメリットとデメリットをまとめましたが、
どうしてもデメリットが目立ってしまうため
「ラバーロック工法=詐欺の手法」
というようなイメージが先行してしまいますが、
あくまでもデメリットは「誤った施工をした場合」におこるものです。

また、せっかくメリットがあるにもかかわらず、
そのメリットを活かす必要のない屋根に無駄に施工をさせる業者がいるがために
ラバーロック工法のイメージが良くない物になってしまったのでしょう。

しかし、ご紹介してきたように、
ラバーロックは防災対策として有効となることがあります。

「我が家は本当にラバーロックが必要なの?」

とご不安な方は、契約を結ぶ前に当協会にご相談ください

日本住宅工事管理協会では、協会の認定基準をクリアした業者を
『指定優良業者』として会員登録するシステムを取っています。

ご相談いただいたお宅には、当協会の会員業者をご紹介することが可能です。

信頼できる会員業者によって、ラバーロックの必要有無に関して現場調査を行い、
新たにお見積を作成することもできます。

もちろん、ご相談は無料ですのでお気軽にご連絡ください。

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