屋根工事の見積書はこう見る!塗装(塗り替え)編

2017.04.23

屋根工事の見積もりを取ったけど……見方が分からない!という方へ

屋根工事に関する見積書の見方や抑えるべきポイントについて
シリーズでお伝えしています。

今回は塗装(塗り替え)編です。

塗装(塗り替え)工事とは? 工程をおさらい

塗装工事とは、既存の屋根材の上に塗装を行う工事です。

葺き替えやカバー工法に比べ、施工費は多くの場合抑えることが出来ますが、
スレート屋根等の場合、定期的に塗装を行わないと
「耐熱性」「防水性」等の性能を維持することができません。

つまり塗装工事は根本的な工事というより、メンテナンス工事の側面の方が強いとされています。

塗装工事の工程を簡単にみていきましょう。
足場・養生の設置
工事をする人、下を歩く人の安全のため、屋根の傾斜などにも考慮して足場を設置します。
また、塗料が周囲に飛散するのを防ぐため、『養生』と呼ばれる覆いも設置します。
屋根を洗浄する

高圧洗浄機で、屋根の表面の汚れなどを落とします。
苔や埃、古い塗料などがそのまま残っていると、新しい塗料を付着させられないためです。

●豆知識
このとき、アスベストを含んでいるスレート屋根の場合はアスベストが飛散する恐れがあります。
配慮しながら洗浄をしてくれる業者を選びましょう。
場合によっては塗装よりも葺き替えやカバー工法の方が良いケースもありますので、
しっかりと相談し、見積もりを出してもらい、納得した上で判断しましょう。

下地処理・ケレン

下地となる屋根にサビやヒビ、塗料の剥がれなどがないか確認し、
必要な場合は適切な補修を行って、ケレンと呼ばれる作業を行います。

ケレンとは、やすりなどの工具で汚れやサビなどを落とす作業です。
塗料がしっかり密着するよう、下地の表面に傷をつける作業もケレンの一環として扱うケースもあります。

ケレンは新しい塗料を長持ちさせるためにとても重要な工程です。

養生

下地ができても、すぐに塗装作業に入るわけではありません。

塗料が屋根以外のところについてしまっては大変ですので、
シートやビニールなどで塗料がついてはいけない場所を覆います。

塗装

いよいよ塗装を行います。
塗装は、「下塗り」「中塗り」「上塗り」 の3段階行うのが一般的です。

●下塗り
塗料を定着させるために、下地として始めに行う作業です。

●中塗り・上塗り
中塗りと上塗りは、共に同じ塗料を使います。
下塗りが乾いたら→中塗り→中塗りが乾いたら→上塗り
と重ね塗りをするように作業を進めます。

重要なのは、乾いてから次の塗料を塗ることです。
完工を急ぐあまり、乾く前に全てを塗り終えてしまうような業者には注意しましょう。

縁切り

屋根工事の用語としては、聞きなれない言葉だと思います。
ですが縁切りは、非常に大切な工程です。

屋根の表面をズームアップしてみましょう。
遠くから見たら1枚の大きな屋根に見えますが、
実は屋根は何枚もの小さな屋根材が重なり合って構成されています。

スレート屋根
(参照:丸鹿セラミックス株式会社)

ここに上記のように塗装をすると、屋根材と屋根材の間に塗料が入り込んで、
屋根材同士が接着されてしまいます。

接着されているといっても、ごくわずかな隙間が生じています。
この「わずか」がネックとなり、雨水が毛細管現象によって侵入しやすくなってしまうほか、
隙間が無くなり湿気がこもって溜まってしまった水分の逃げ道もなくなってしまうのです。

そこで、職人によって一つひとつの隙間を除去する作業を行います。
これが、『縁切り』と呼ばれる工程です。
時間と手間、なによりも熟練の技を要する作業です。

最近では、塗装の前に『タスペーサー』と呼ばれる部材を予め設置することも増えました。
タスペーサーは屋根材と屋根材の間に差し込んで使います。
比較的安価な部材でありながら、通気性と水はけの両方を確保できるため人気が高まっています。

足場・養生の解体

仕上がりを確認し、問題がなければ足場と養生を解体・撤去します。

ではいよいよ実際の『見積書』の項目をチェック!

屋根の塗装工事には以上のような工程があるため、
見積書には主に次のような項目が記されています。

□足場…足場を設置する場合の足場代。単価や面積などが分かるかどうかチェックしましょう

□養生…塗料飛散防止のネットや、塗装時にカバーする部分に使用する養生など。単価や面積などを確認しましょう

□高圧洗浄…1平米あたりの単価や、必要面積などが分かるかチェックしましょう

□ケレン…1平米あたりの単価や、必要面積などが分かるかチェックしましょう

□縁切り…近年はタスペーサーの利用が一般化しつつあります。職人の手作業の場合は作業台、タスペーサーを使用する場合は単価と使用個数が明記されているか確認しましょう。

□下塗り…単価や量はもちろん、塗料の名称が明記されているか確認しましょう

□中塗り…単価や量はもちろん、塗料の名称が明記されているか確認しましょう

□上塗り…単価や量はもちろん、塗料の名称が明記されているか確認しましょう。通常は上塗りと中塗りは同じ塗料です。

□諸経費…交通費や駐車場代など工事以外にかかる経費。何にいくら必要なのか算出基準が明確かどうか確認しましょう。

「怪しい見積書」って見極められる?

前回『葺き替え編』でもお伝えしたように、
まずは上記の点に注意しながら見積書を確認し、不審な点についてはクリアになるまで確認することが重要です。

とくに「工事費一式」など、あいまいな表現で記載してある場合は要注意です。

屋根工事には基本的に定価というものがありません。
具体的な表現を避けることで費用を水増ししている業者もありますので
しっかりと確認するようにしましょう。

見積依頼の鉄則は、2社以上に依頼すること

こちらも前回お伝えした通り。

屋根工事には決まった金額はありませんが「その家の、その屋根の、相場」は存在します。

だからこそ、多くの屋根に関する情報サイトでは
「見積書は2社以上からとりましょう」
と伝えているのです。

複数の見積をとることで比較ができ、ご自宅の屋根の”相場観”が分かるようになっていきます。

実際問題。やはり複数の業者に依頼するのは大変

しかし実際は、1社にすべて任せている人が多いのが現実です。

これは
「信頼できる業者を複数選ぶのは難しい」
「忙しく、何社も業者を呼んでる時間がない」
「業者同士をバッティングさせるのは気が引ける」
という方がほとんどだからだと推測されます。

当協会では、厳しい認定基準をクリアした施工会社を
認定優良業者として登録しております。

日本住宅工事管理協会へ屋根工事に関するご相談をいただいた場合、
この「認定優良業者」のご紹介をこなっていますので、
1社の現場調査、見積もり作成でも安心です。

工事をお考えの方は、ぜひ当協会までお気軽にご相談下さい。

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